お母さん大学は、“孤育て”をなくし、お母さんの笑顔をつなげています

不安を消し去る、運命の再会 

めぐみ助産院(横浜市鶴見区寺谷2-15-18)

1人目は破水から始まり、20時間の微弱陣痛との闘いの末、促進剤を使っての出産だった。医師に言われるがまま会陰切開も。とにかく「なんとかして~」と必死過ぎて、赤ちゃんの気持ちなど何も考えていなかった。

2人目を妊娠したときも「こういう出産がしたい」という思いはなかった。ただ夫が不在のことが多いので、長男を連れての出産になる可能性を考慮し、当時住んでいた川崎市の助産院を選んだ。

そこにいる人たちが、私と赤ちゃんに向き合ってくれることを実感。人と場のあたたかさを感じることができた。だからこそ、陣痛の感覚が迫ってくるのを冷静に受け止め、赤ちゃんが下りてきているのを感じながらお産ができた。

これを機に、改めて自分の体のことを考えた。産後の授乳やホルモンバランスのこと、傷のこと。今さらだったが、無知で出産することの怖さも感じた。

3人目は横浜市で産院を探すことになった。初診は毎回緊張する。命に関わること、ましてや3回とも違う場所で、知り合いもいないため不安だった。

ところが、めぐみ助産院の市川恵子院長が「あら、あなた森重助産院で産んでいるの? 母子手帳の字、私の字よ」と言った。休日にヘルプでお産をとることがあり、なんと2人目を取り上げてくれたのが市川先生だった。ここで産んでいいんだという安心感に包まれた。

母として決めなければならないことが山ほどある。それは産院選びから始まっている。
そして今、4人目の出産を控え、めぐみ助産院に通っている。家族が増えた。体の不安もある。仕事も抱え葛藤も少なくないが、夫と子どもたちと一緒に新たな生命を迎える幸せを感じている。

産婦・濱口悦子