お母さん大学は、“孤育て”をなくし、お母さんの笑顔をつなげています

多くの人の手で育つ幸せ

今の私は、息子をかわいいと感じますが、
生まれて2週間、決してかわいいとは思えませんでした。

赤ちゃんは泣くものだと分かっていましたが、想像以上。
大きな声で泣き続けることに驚きました。

産後は身も心もボロボロ。何も感じない、何も考えられない極限状態。
ただ、この命を守りたいという覚悟だけ。辛い時間を耐え過ごし、1週間健診の日、再入院しました。

入院中、赤ちゃんを看護師さんに預けて薬を飲み、休むことへの後ろめたさがありました。
けれども看護師さんは、「多くの人の手で育つこの子は、より所がひとつではなくて、
たくさん安心するところを持って育つのよ。それは、この子にとって幸せよ」と話してくれました。

おかげで人の助けを得ることの大切さを知りました。産院で身も心も救われ、
後ろめたい気持ちも消え、眠れるように。体力が戻ると、しっかり食べられるようにもなりました。
そして、息子をたくさん抱っこすることができ、愛しい気持ちがわいてくるのを感じました。

退院後の今も夜間は家族に預け、睡眠をとるようにしています。

毎日アップデートしていく小さな変化に気づくと、うれしくて目を細め、
また見入ってしまいます。

息子の成長を目一杯感じながら生きることが楽しくてたまりません。

私が笑うと息子も笑う。笑えることが、これほど幸せだったと思ったことはありません。
これからも多くの助けを得ながら、この幸せを守りたいです。

(野中 花絵)

お母さん業界新聞ちっご版9月号 1面おっかしゃんリレーにて掲載

1件のコメント

娘も10月に出産予定ですが、私の心配をよそに無事産まれて母子ともに退院したら
夫婦でしっかり協力し合って育てていくことを覚悟はしたから…とは言いました。
でも産後うつ経験者の母としては、何が起こるかわからないという心配もあるけれど
娘夫婦の頑張りにも期待しています。
この記事で目に留まったのが、想像以上・・・の部分です。
私も娘にそのことを感じているので、覚悟したとはいえ困った時には早めのSOSを要求しました。

産後って心身ともに想像以上のことが起こりますから、ケアの大事さをみんなが知ってほしいですね。

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ABOUT US
池田彩お母さん大学福岡支局長
お母さん大学福岡(ちっご)支局長/元お母さん業界新聞ちっご版編集長。長女が1歳の頃にお母さん大学に出会いマザージャーナリストに。ペンを持ったことで視点が変化し、「お母さんになれてよかった!」と心から感じる。久留米で活動をスタートして13年。現在は、久留米市合川町の「松葉荘」で居場所づくりをしながら、九州中のお母さんにお母さん業界新聞を届けようと奮闘中。3児(中3、小6、小2)の母/MJプロ/みそまるマスター/みそソムリエ