お母さん大学は、“孤育て”をなくし、お母さんの笑顔をつなげています

医療機関と患者をつなぐことで、 新しい地域のつながりを生み出す

子育て中にはつきものの、子どもの病気やケガ。また母親自身の不調時に、子どもがいて病院に行けないからと我慢してしまうことも少なくない。24時間対応の健康・医療相談とオンライン診療、休日や診療時間外の往診サービスがあったら、どんなにか心強いはず。そんなお母さんの味方になる医療サービス「ファストドクター」について取材した。

医師経験から【救急相談窓口】ファストドクター創設へ

救急車の出動件数が年々増え続けている。そのうちの約半数は高齢者かつ搬送不要な軽症による利用である。

ファストドクターの菊池亮代表は、大学病院の勤務医時代、不要不急の救急受診が医師も患者も疲弊させる現状を知った。集中治療の必要な重症患者が、転送先を求めて、19施設もの医療機関に断られた経験もした。

病院の受診が困難な夜間・休日を対象に、救急相談、救急往診、オンライン診療、かかりつけ医連携のできる日本初の時間外救急プラットフォームが「ファストドクター」である。

「正しい受診行動」を知っていますか?

2016年に医師2名で始めたファストドクターは徐々に提携医療機関を増やし、現在は1500名を超える医師が登録。コロナ禍もあり、ニーズは一気に拡大。2021年1月から2022年3月までの相談件数は26万件、夜間・休日診療は8万件を超えた。

それだけ利用がありながら、まだまだ不要な救急車利用が後を断たない。「まずは救急車」の概念を捨て、別の選択肢があるということを、私たちは知っておく必要がある。

ファストドクターは子どもに限ったものではなく、高齢者を含むすべての人が対象。大切な家族を守るため、必要な人のためと、皆がお互いに思いやることが正しい受診行動につながるのだろう。

行政との連携が活きたコロナ禍

現在までにファストドクターは、都市部だけではなく11都府県で稼働、行政との連携も積極的に行っている。

コロナ感染症と診断され、自宅療養を余儀なくされた場合、医療機関とは遮断された状況となる。容体が急変してもスムーズに受診できなかったり患者自身も不安な気持ちになったり。コロナ禍において、ファストドクターは東京都や大阪府をはじめとした31の自治体と連携、往診とオンライン診療を駆使して新型コロナウイルス患者に対応。

連携自治体からの相談件数は2021年4月以来、1年間で4万9000件を超えたという。それだけの命を救い、患者の心に安心を与えたということだろう。

もし、救急往診が必要となった場合の費用は?

ファストドクターには、オンライン診療と往診があり、重傷度や治療緊急度に応じた「傷病者の振り分け」を行っている。この「トリアージ」によって医師の診察が必要と診断された場合、最短30分で患者宅へ医師が到着する。患者宅の近くにいる医師をマッチングするシステムである。

迅速検査キットはもちろん、救急診療所と同じレベルの医療を受けることができ、保険も適用されるので安心。小児の場合は、医療証の提示で自治体の助成が適用。

診察費とは別に、医師の交通費1キロ30円計算で最大960円がかかる。

お母さん業界新聞読者特典で往診の交通費が無料に!

オンライン診療、往診とも診療費は保険適用。オンラインでも薬の処方が可能なため、近所の薬局で入手することができるので心強い。

いざという時のために、ファストドクターの利用手順を説明する。

まずはファストドクターのアプリをダウンロード、自身および家族の情報を入力し、登録を済ませよう。その際、企業番号(お母さん業界新聞)「204273」を申告すると、「往診」の交通費無料の特典が受けられる。

但し、利用の際は必ず「往診エリア」を確認のこと。同県内でも往診可と不可の地域があるので要注意。今後も医師を増員し、往診エリアを拡大していくため、利用時には必ず再確認を。

子育ての経験からファストドクターを伝えたい

広報担当の大塚明美さんは5歳の子どもを育てるお母さん。今年の春、求人情報の中に偶然、ファストドクターを見つけたという。

息子が喘息持ちで夜中の発作は日常茶飯事。何度も病院に駆け込んだ経験がある大塚さん。ファストドクターの取り組みに共感し、働き始めた。

「ママ友10人に尋ねたがファストドクターを知っている人はたった1人。知っているだけで子育ての不安が軽減され、安心のお守りになるのではないか。もっともっと認知度を高めたい」と話す。

地域のつながりとこれからの医療

2024年に導入される予定の医師の働き方改革。救急医療の受け皿がより小さくなり、地域医療の崩壊を招く可能性が大きいと多くの医師が感じているという。
先駆けてファストドクターが、かかりつけ医の休診時間を補う新たなスタイルとして定着し、救急インフラ整備が行われていくことが望ましい。
ファストドクターで実際に往診に至るのは、相談の3割程度だそう。不安を聞いてほしいだけの場合もあるのだろう。具合が悪く病院に行くのが難しいから救急車を呼ぶという行為自体、孤立社会を表しているようにも思える。
デジタル化によって生産性を高めたファストドクターは、地域のお医者さんとかかりつけ医の連携を生むあたたかい仕組みである。
母として家族を守るには…。数ある情報の断片で判断するのではなく、一つひとつの選択が未来につながることだと意識したい。自分自身の救急プラットフォームをつくり、その中の一つにファストドクターがあることが、本当の安心のカタチだと思う。
(取材・植地宏美)

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2件のコメント

3日前に息子が発熱、ファストドクター利用し助かりました。

長時間医療機関で待つことなく
普段通りの生活をしながら診察を受けられるのは、体力が落ち着ている時には願ってもないこと。

幸一は食事も食べ、いつもの時間に就寝し夜間に往診を受けました。
診察の結果、肺炎の疑いがあり入院歴のある医療機関に診察可能かどうかドクターが連絡してくれました。

二つ目の日で受け入れてもらえ、救急搬送することに。119への連絡、救急隊への対応も全てドクターに行ってもらえ、助かりました。

病院の検査の結果、誤嚥性肺炎と診断され入院することになりました。

もし、ファストドクターがなければ通院先で容態が悪化していたかもしれません。
何より、親切で丁寧な診察をしていただけて安心しました。
ファストドクターの存在を教えていただけ、お母さん大学には感謝です。
ありがとうございました。

追伸
ファストドクターのことを挙げようとパソコンを開くと、この記事がありました。
長文コメントになりすみません。

福田さん、早速利用されたのですね。
利用の機会がないことの方が喜ばしいのですが、でも、病気になってしまったらその時はやっぱり対応しないとですからね。
スムーズに受信できてよかったですね。本当に。
でも、昨日の発信でちょっと心配しています。早く帰ってきてほしいですね。

実は、私も昨日、利用しました!
息子が部活で鎖骨を強打して折れてるかも…と夜中に言ってきたので。
結果的には相談だけで、翌日受診で問題ないと言っていただいたのですが、本当に安心感がありますね。

福田さん、息子さんお大事になさてってください。福田さんも看病疲れを癒してくださいね。

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