皆さんは「ボディパーカッション」をご存じですか? 手拍子や足踏み、お腹や膝、時にはお尻をポンポン叩いて、体そのもので音楽をつくり出す活動です。
楽器がなくても、体があれば誰でも楽しめる──そんな画期的な音楽表現「ボディパーカッション」は、約30年前に私が名付け、福岡県からスタートしました。今では、障害の有無に関係なく楽しめる活動として広がりつつあります。
私がこの活動を生み出すことができたのは、母の存在があったからです。小さい頃、ちょっとしたことでも「すごいね!」と、褒めてくれた母。中高で音楽に夢中になった私に、「勉強もしてほしいけれど、芸は身を助けるかもしれないね」と、やさしく見守ってくれたことを、今でも思い出します。
母のまなざしや言葉は、子どもが自分を信じる力=自己肯定感を育ててくれる、かけがえのないギフトだと感じています。
ボディパーカッションは、どんな特性を持つ子どもでも、楽しめる音楽活動です。特に、聴覚に障害がある子どもたちも一緒に、NHK「みんなのうた」で「パプリカ」「BoDyPa」の監修と指導を担当しました。
「音楽ができない子なんて、一人もいない」そう信じて、すべての子どもたちに音楽の楽しさと、自分らしく輝く喜びを届けたいと願っています。
そして、お母さんたちへ。子どもの「できた!」を一緒に喜び、心から褒めてあげることが、未来への大きな力になります。あなたのまなざしが、音楽のように、きっとお子さんの心に響いていきます。
お母さん業界新聞8月号 母たちへの一文

九州栄養福祉大学
こども教育学部
教授 山田俊之 さん
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