お母さん大学は、“孤育て”をなくし、お母さんの笑顔をつなげています

戦い続ける 不滅の闘魂介護士

横浜市泉区にある、生活向上維持倶楽部「扉」。
ここは「1分1秒でも長く住み慣れた環境で大切な方々と笑顔で暮らすこと」を目的とした介護施設だ。

認知症や脳卒中などで介護認定を受けてしまってからも、そこから新しい人生が始まると考えている。
毎日を少しでも豊かに送ることができるように、
通所者を「メンバーさん」スタッフを「パートナー」と呼び、
どんなときも生活の営みを継続していくために、目の前の「扉」を一緒に開いていけるような関係を目指す。

大きな体に鋭い眼差し、漂うオーラは「戦士」。
とにかく熱い、山出貴宏代表。
学生時代から福祉を学んでおり、建築の仕事を経て、18年前に介護士になった。
実際に福祉に携わってからは、本当にこのような関り方でいいのか?と疑問だらけの日々を過ごしてきた。

現場にありがちな、やってあげる精神や職員本位の介護。
本来はもっと利用者一人ひとりの心や思い、身体状況に応じた関わりをすべきではないか…。

これは誰かが変えなければならない。
一介護福祉士でもやればできる!
その熱い想いから、それまでの特別養護老人ホームを退職し、会社を立ち上げた。

先日「お母さん業界新聞」が英訳ボランティアを募っていると知ると、得意なメンバーさんがいると申し出てくれた。
「認知症だからとすべてを奪うのではなく、いきいきと輝く瞬間を見出し、活かせる機会を創造していきたい」との思いからだった。

介護士が「認知症の知識と根拠ある介護技術」を持つことを絶対条件とし、
その方の持っている力を適切に発揮し、生活の自信につながるケアを実践している。

「扉と出会えなければ、母はこんな風に最期まで生活できていなかったと思います」
メンバーさんご家族のそんな声に励まされ、今日も決して諦めることのない精神で介護の壁に立ち向かう。

絶えず支えてくれた祖父母、何より両親への恩返しの気持ちを込めて、今日もメンバーさん一人ひとりを見つめる。

(お母さん業界新聞横浜版6月号 Mama Smile Link より 株式会社NGU代表 山出貴宏さん)

生活維持向上倶楽部「扉」→HPはコチラ

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ABOUT US
植地宏美
お母さん大学横浜支局。 お母さん業界新聞横浜版編集長(2019.10〜2021.12)。 長女21歳、長男17歳、次男15歳。 お母さん大学をものすごく、楽しんでいます。 結果、 お母さんをものすごく、楽しんでいます。