お母さん大学は、“孤育て”をなくし、お母さんの笑顔をつなげています

唯一無二のお産と 子育てに寄り添う

今年の春、日本では自治体が相次いで母親学級や乳児検診の実施をとりやめた。
はじめて子どもを持つお母さんにとっては、ただでさえ妊娠・出産の不安でいっぱいな中、
ウイルス感染の恐怖も感じていたことだろう。

そんな中で生まれたのが、「じょさんしオンラインサロン神奈川」だ。
神奈川県内の助産師が有志で集まり、
妊娠、出産、産後、母乳育児やベビーマッサージ、育児サロンのオンライン両親学級を開催している。

5月から試験的に始めた無料サロンには予約が殺到。
目的や効果も見えてきたことで、7月からは維持継続のため参加費をいただくことにしたという。

夫婦で参加しやすいとリピーターも多く、妊産婦の心のよりどころとなっている。

サロンの立ち上げメンバーの一人、大塚桜子さんは、幼い頃から看護師の母と医療従事者の父を見て育ち、
自然に医療の道へ進んだ。

「おめでとう。また来てね」と言える唯一の存在である助産師の仕事に、魅力を感じている。
「地域の助産師になりたい」と活動しているが、自身はまだ出産経験はない。
いつかやってくるだろうその日が楽しみ、と話す。

「お産」は一人ひとり違っていて、妊婦の数だけドラマがある。
出産・育児はもとより、子どもの成長に合わせて思春期もあるし、その先、更年期など女性の一生に関わっていく仕事。

女性のライフスタイルは、子育てとともにあり、地域づきあいも長期にわたる。
正しい知識や、良い環境に恵まれれば、子どもを産みたいと思う人も増えるのではないか。
またお父さんがお母さんをうまくサポートしていくための学びの機会となり、ワンオペ育児の解消や虐待防止にもつながるだろう。

「少人数の画面越しだからこそ、小さな疑問も臆せず聞くことができる」という声もあるという。
オンラインでつながりができ、なおかつ近くに住んでいて、いつでも会える関係となれば、
利用も広がっていくだろう。

(お母さん業界新聞横浜版8月号 Mama Smile Link より じょさんしオンラインサロン神奈川 大塚桜子さん)