あたしゃ、間違ってたよ。
先日ここで、「長女、今日も高校を休んだ。」
そう書いたとき、私は本気で思っていた。このままじゃ、彼女は社会で苦労するって。
先が見えすぎる母は厄介だ。
空回りして、評価されず、拗ねて、人のせいにして、じわじわ腐っていく未来を勝手に映像化して、勝手に不安になって、ガミガミと長女を追い詰めてしまう。
だから私は決意表明をした。
もうやめるぞ、って。
でも、それさえも違った。
――違う。
長女は、たぶん苦労しない。
いや、というか、苦労してもいいじゃないか。苦労という経験ができるのも、ありがたい話じゃないか。
私はいつの間にか
「失敗=不幸」
そんな公式を信じ切っていた。
高校をサボることも、だらしない時期も、つまらない日々も、全部マイナス評価。
でも本当にそうなんやろか。
最初から何の失敗もなく、聖人君子みたいな人生だったら、それこそ、ちょっと勿体ない。
良いことも悪いことも、情けないことも恥ずかしいことも、ひと通りやらかしてきたからこそ、偉人のありがたい言葉が、あとから沁みるんじゃないか。
このお母さん業界新聞だってそう!悩んで、泣いて、怒って、一生懸命母をしているからこそ、ここに載ってる誰かの言葉が刺さる。
それも、ギフトだ。
だから思う。
長女も、失敗していい。サボっていい。遠回りしていい。人をおとしめているわけじゃない。誰かを踏み台にしているわけでもない。
それなら、もう十分。
何かあったら私が助けちゃる。味方がおるうちに、酢いも甘いも経験できるって、なかなか贅沢やないか。
いつか長女が、「あの時のあれ、こういう意味やったんか」そう言ってきたら、私は黙ってお茶を出す……
とも思っていた。
でも、これも違う。
たぶんその日は、
長女のほうがお茶を淹れてくれる。
私はそれを、ニヤニヤしながら飲むんだ。
——なんて思っていたら。
「ママ、きつい……」
長女がフラフラしながら起きてきた。
げ。
今週末、定期演奏会やろ。
そのためにあんなに練習してたやろ。
「なんしよん!?だけん早く寝ろって言ってきたやろ!?本番出れんかったらどうするん!?」
喉まで出かかる。
言いたい。
めちゃくちゃ言いたい。
でも、飲み込む。
出られなくて悔しくてもいい。出られても思うようにいかなくてもいい。
それも、経験。
……とはいえ、
心の中ではまだ若干ジタバタしている母がいる。
母修行、本日も続行中。































中村さん
もっと、もっと、ジタバタしたらいいよ。
それが、生きているということ。
心があるってことだから。
最近、私のモットーは、仕事も子育ても人生も、ドラマのように!
だから、何にもエピソードがないとつまらないし、
そのエピソードが、苦しければ苦しいほど、ドラマは、おもしろくなる。
中村家のドラマは、3つ、いや、5つあるわけで、楽しめるねぇ。
私たち、母族は、いえ、人間は、死ぬまで修行ですね。
もっと、もっと、ジタバタしよう!