お母さん大学は、“孤育て”をなくし、お母さんの笑顔をつなげています

子どもの約束が、お母さんをつなぐ

ある日幼稚園から帰ってきた4歳息子が、バスから降りるなり得意気に言った。
『今日さ、Sちゃんがお家に帰ったらりょうくん(息子)のお家に遊びに来るから!』

ええええええーーーーー!!!?

実はわが家、昨年末に大規模集合住宅にお引っ越しをした。
Sちゃんは、その新しい同じマンションに住んでいて、幼稚園のクラスも同じ女の子。
毎日同じバスで幼稚園に行き、同じバスで帰ってくる。
帰って来てからマンションの公園やロビーで少し遊んだことはあるものの、家に来たり、行ったりしたことはなかった。

その日Sちゃんは、帰りはバスではなくお迎えだったらしい。
幼稚園にいる間に、ふたりで勝手に約束してきたのだった。

『Sちゃん、りょうくんのお家がどこか知らんと思うよ?(新居は200戸以上あるマンション)』
『大丈夫!お部屋の番号教えてきた!』

4歳児が一度しか聞いていない3ケタの数字を……いや、たぶん覚えてないでしょ。

でも、もしかしたら覚えているかもしれない。 もしかしたら本当に遊びに来るかもしれない。
息子から誘った手前、来た時に『ごめーん、今日は家の中ぐちゃぐちゃだから無理―!』とは言えない。
大急ぎで家の中を掃除して、待ち構えてみた。

……が、やっぱりその日、Sちゃんは来なかった。(まぁ、当然。うちなんて表札もないし、反対の立場だったら怖くてチャイム押せない。笑)
落ち込む息子を必死で慰めるわたし。

『お迎えやったってことは、Sちゃん何か用事やったんかもよ?』
『じゃあSちゃんのママに聞いてよ!泣』

ごめん息子……わたしは、Sちゃんのママの連絡先を知らなかった。
今度ちゃんと聞くから、今日はあきらめてね、となだめるしかなかった。

次の日の朝、Sちゃんのママにこのことを話してみた。

Sちゃんはちゃんと、ママに『りょうたろうくんのお家に行く。』と言ったそうだ。
でも、彼女が「りょうたろうくんのお家」だという部屋の番号があまりにも的外れな方向(どの棟に住んでいるかはお互い知っている。)だったので行けなかった、と。

いや~、子どもたちだけで勝手に約束してくるなんて、びっくりですね~!成長しましたね~!!と笑いつつ、お母さん同士は正しい部屋番号と連絡先を交換して、その数日後、無事わが家に遊びに来てもらえる運びとなった。

幼稚園から帰ってからも友達と遊びたくて、どうすればいいのか自分で考えて実行した。
いつまでも、わたしがいないと何にもできない幼子ではないのだと思い知らされた。
息子は、ものすごく成長してるんだな~と思って、わたしは何だか感動した。

子どもの約束が、お母さん同士をつないでくれた。
考えてみれば、息子が生まれてくれたからこそ出会えた人が他にもたくさんいる。
息子がくれたご縁を大切にしよう、と改めて思った出来事だった。

2件のコメント

久しぶりの記事で最後まで誰だかピンときませんでした。
大規模の住宅に住み始めたんですね。
それにしても子どもたちが意気投合して一緒に家でも遊びたいという気持ちがよく伝わりました。
それをお互いのママたちが救い上げて次につながったのだからいい出会いになりましたね。

みっこさん

ものぐさな性格のわたしとしては、大規模マンションならではの良さもあり、面倒くささも感じているところです。(^^;;

が、子どもたちが強引に約束して来なければこのお母さんと交わるのはまだまだ先だったかもしれません。
息子の行動力に脱帽&感謝です。

そして、わたしにひっついてメソメソしていた頃の彼を思い出してしんみり……です。笑

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ABOUT US
神澤瞳
6歳男子、3歳女子、0歳男子、40オーバーで3人のお母さんに。
大阪生まれ、大阪育ち。ダンナさんも大阪もん。
名古屋市在住。

子どもが生まれたら、専業主婦になって、凝った料理に手作りおやつ、パンも焼いちゃうぞ♪手芸もやって、子どもに洋服縫ってあげて……。

……って、専業主婦にはなったけど、何ひとつ実現できていません!
主婦なめてました、スミマセン……。

まだまだこれから、修行中。