お母さん大学は、“孤育て”をなくし、お母さんの笑顔をつなげています

キャンディーと貝殻

幼稚園にお迎えに行くと、今日外遊びの時間に海で拾った貝殻を嬉しそうに見せてくれた息子。

貝殻の入った紙コップを車の自分の席の隣に大事そうに置いた。

そのあしで、息子と銀行へ。

銀行の中に入り、長蛇の列を見た息子は、「あっちの椅子に座って待ってるね。」と私に言ってソファーのところに行った。キョロキョロ周りの人を見ながらも大きなソファーにちょこんと座っている。

私は列で並びながら息子の様子を見ていた。

一年前は、この長蛇の列を見たら、息子と一緒に並ぶのなんか無理!って諦めて出直していたなぁ…今ではもうこんな風に待てるようになったんだー。

なんて、昔のことを思い出していたら、私の順番がまわってきた。

窓口で手続きをしていたら、息子が私のそばに戻ってきて、

「母さん、キャンディーもらったよ!」と手にキャンディーを握りしめていた。

手続きが終わり、「キャンディーのお礼しに行こう。どの人にキャンディーもらったの?」と聞くと、

「あのピンクのおばあちゃん!でも、お母さん、もうThank youって言ったよ。」と息子。

ほんとかな?ちゃんとお礼を伝えてから帰らないと、と心で思いながら

息子と一緒に、ソファーに座っているピンクのワンピースのおばあちゃんのところに近づいたら…

おばあちゃんが私たちに気づいて

「素敵な男の子だわね。ちゃんとThank youって言えて。素敵な男の子に育てているわね。」

と言ってきてくれた。

知らない人から子育てを褒めてもらえるなんてはじめてのことだったし、息子がちゃんとお礼言えていたことにも、びっくりしながら、嬉しくなって少しおばあちゃんとお話をした。

おばあちゃんにお別れを言って車に乗り込むと…

「この貝殻おばあちゃんにあげにいく!」と車に置いてあった貝殻を息子が握った。

そして、また銀行の中に戻って、息子はおばあちゃんのところへ駆けていく。

息子が貝殻を渡すとおばあちゃんは何度もありがとうと息子に言った。

 

 

なんともドラマのような出来事だったな…と家に向かう車の中で回想していた。

後ろの席から息子の声がした。「また今度会おうねっておばあちゃん言ってたから、また銀行で会えるかな。」

 


キャンディーと貝殻。

今日の嬉しい出来事。