お母さん大学は、“孤育て”をなくし、お母さんの笑顔をつなげています

ドームハウスは宇宙船地球号

瀬谷区のとある場所を車で走行中、それは突然現れた。
苔生した緑色の丸い屋根に、思わずブレーキを踏んだ。

どうしても気になったので、勇気を出して挨拶をしてみた。
白髪の男性が「ドームハウスは正三角形と二十面体が…」と丁寧に説明してくれた。
「内側から見るともっとよくわかるよ」と玄関に私を招き入れ、見せてくれた。

高い天井のその部屋は、不思議な空間だった。
アメリカの数学者バックミンスター・フラーの話をするときは声のトーンが上がった。
以前ここはレストランだったが、
シェフをしていた次男がイギリスへ行ってしまい、
今は数匹の猫と暮らす。

寂しげな表情も見え隠れするが、誇らしげでもあった。
宇宙船のようなドームハウスに興奮、見ず知らずの人間に話してくれたことにも感謝だ。

外へ出ると一人の女の子が怪訝そうに私を見た。
おじさんはいつも怖そうな顔をしているから話したことがないと言った。
いいおじさんだと思うよ、と伝えた。
子どもたちは「カメのおうち」と呼んでいることも知った。

地域でおじさんに協力を依頼し、「カメのおうち見学会」をするべきだ。
瀬谷区から世界的な数学者が生まれるかもしれない。

(お母さん業界新聞横浜版9月号 編集長のYOKOHAMAさんぽ 植地宏美)

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植地宏美
お母さん大学横浜支局。 お母さん業界新聞横浜版編集長(2019.10〜2021.12)。 長女21歳、長男17歳、次男15歳。 お母さん大学をものすごく、楽しんでいます。 結果、 お母さんをものすごく、楽しんでいます。