一通のメールから

先日、知らない番号から突然電話がかかってきた。

昨年の10月からお母さん業界新聞横浜版の編集長になったので、
問い合わせや、大切な電話の場合もあるので、必ず出ることにしている。

「植地さん?」

少し高い女性の声だった。
そして、
すぐに誰か分かった。
分かったと同時に、彼女の笑顔やご主人の顔や当時のまわりの同僚のことなどブワ~っと蘇ってきて、
なんとも懐かしい気持ちになった。

かれこれ5年以上お会いしていない。それも私が仕事をやめる時に挨拶程度だった。

初めてお会いしたのは15年くらい前。
長女を出産した直後に仕事復帰する頃、同じ職場でご一緒した。
職場の上司として、子育ての先輩として、女性として、
たくさんたくさん教えていただいた憧れの方。

「あなたが新聞作っているっていうから、読んでいるのよ!」

なんてありがたいこと。
そして、全然知らなかったので驚いたこと。

「メール版が毎日届くようになって、自分の子育てを思い出したり、あたたかい気持ちになっていたのだけど、
今日の記事が植地さんの記事だったから、どうしても声が聞きたくなって、電話しちゃったわ。」

思い出になりかけていた大切なつながりが、一通のメールのおかげで、こうしてまたあたたまる。

亡くなった主人のことも、子どもたちのことも全てを話せる人は数少ない。
私はいつも何を決断するにも、自分がやらなければならないと、
一人で頑張っているような気持ちになるけれど、
こうして見守ってくださっている方が本当はたくさんいることに改めて気づく。

「今、大変だけど、外に出られるようになったら会いましょうね。」

お母さん業界新聞のメール版。
お母さん大学生のなにげない日常が届く朝。
でも、届いているのはただの文章ではなく、書いているお母さん記者の子どもを想う気持ち。

私たちの発信する一通のメールは、
必ず誰かの心に届く。
それってものすごく価値のあることなのではないかと、どきどきしている。

ABOUTこの記事をかいた人

植地宏美

2019.10月創刊、横浜版編集長。新米だからこそ怖いものなし! 3人の子育て中、シングルマザーです。 楽しいこと、好きなこと、なんでもやってみないと! 子どもたちにもそうあって欲しいと願う、毎日。