溶けない雪だるま

ギャングエイジの次男、小3。

週5日、友達と遊んでいる。

「もう暗くなるのが早いから、17時には帰っておいでね」と伝えても

「うん、わかった!」と笑顔で答え、ちっとも帰ってこない。

その日も辺りが薄暗くなり、いつものように電話がかかってきた。

「お母さん、迎えに来れん?」

「道路が雪やけん、車出せんよ!」

その日は珍しく大雪だった日。

公園でいつものメンバーで雪遊びをするからと、意気揚々と出かけて行ったので

帰ってこないだろうなー・・・とは思っていたけど。

「まーた、約束破って!」とプリプリ怒りながら歩いて迎えに行く。

すると、半分くらい行ったところで、向こうから次男がたくさんの荷物と

大事そうに何かを抱えて歩いてきた。

「お母さんに見せたかったけん」と、小さな雪だるま。

次男は生まれつき左手全指欠損なので、一度にたくさんの荷物を持つのはちょっと大変なのだが、

壊れないように、ボールとカバンと雪だるまを、なんとか胸と腕で支え

体を丸くしてかばいながら歩いている姿を見たら、ちっとも怒れなくなってしまった。

「上手につくったね!かわいい!」と言うと、とても満足気。

すぐさまベランダに大事そうに飾る次男。

前日に「学校で雪だるまをつくったけど、持って帰ってきたらダメやったけん・・・」と残念そうだったから、

今日こそは!と私のために張り切ってつくってくれたんだろうな。

二日後には溶けてしまったけど、あの時、大事そうに抱えて歩いてきた姿は

お母さんの心には残ったよ。

(福岡市/智原美沙)

ABOUTこの記事をかいた人

智原美沙

広島生まれ、広島育ち。思春期に突入した長男(13歳)と、気が強い次男(8歳)2人のお母さん。福岡市わたし版ひなたぼっこ版編集長。NPO法人Hand&Foot正会員。自分のこと、日々のこと、子供たちのこと、左手全指欠損の次男のことなどを書いています。