お母さん大学は、“孤育て”をなくし、お母さんの笑顔をつなげています

フラッシュバック

三男と二人、川辺で鳩に餌をあげていたとき
ふっと、色んな事を思い出した。

長男が産まれて、直ぐに次男も産まれて。
夕方の保育園のお迎えも、長男の手を引いて次男をおんぶして。
それから少し楽になった頃、三男が産まれて、
両手に長男と次男の手を握り、肩にお昼寝のお布団を掛けて、
三男を抱っこひもで体にくくりつけて、背中には保育園の三人分の荷物を詰め込んだ大きなリュックサック。

それでも、土曜日の少し余裕がある日には、散歩をしながら保育園の近場を歩いて帰ったりした。

SNSで見つけた、園の近くの文具やさん。
手書きの絵を、オリジナルの缶バッジに加工してくれると知って、長男と次男と一緒に絵を描いて持っていったことがあった。
凄く小さく狭い店内だけど、芸術学部が近くにあることもあり、文具のセレクトショップのような取り揃えで、いつも店の外から気になっていたお店。

店内に荷物持っては入れそうもないから、荷物と三男をのせたベビーカーを店の入り口の目が届く所に置かせてもらい、子供と缶バッジ作成を注文することに。。

しかし、子供たちは、店内に入るや否や、見たことないペンや絵の具を前に、目をキラキラさせて、これなあに?どう使うの?と、次々に手に取っていく。
店主は少し年上の女性だった。
初めはニコニコしていたけど、私も大切な商品を壊したら大変だと、慌てて子供たちをなだめながら、さわっちゃダメよ。もうすぐ終わるからしーってして待ってて。こっちおいで!
と、興奮気味の兄達を押さえるのに必死だった。

数分で、加工も終わり、どうにか三男も愚ずらず支払いも済ませてお礼を伝えて店を出ようとした瞬間、
「お母さんも、子供たち叱ったり大変でしょうから、今度はお一人でゆっくりお越しくださいね。」
と、声をかけられた。

きっと、気を使って言ってくれた一言だったのだろうけど、何年もたった今でもはっきり覚えているくらい、あのときの私にはひどく残酷で悲しい言葉に聞こえた。

私だって、一人で来れる余裕があるなら、子供たちを置いてゆっくり店内を見て回りたいわよ。
SNSでは、お子さまと是非。とか言う掲載あったから、大丈夫って思ったけど、結局そんな言葉かけるのね。
躾ができてない子供たちに、叱り飛ばすばかりの母親だと写ったのだろう。

そんな思いがぐるぐる回って、泣きそうになりながら帰った記憶が甦った。

目の前には、その頃の長男と同じ年になった三男が鳩に無邪気に餌をあげてる。
近くの道路脇に車を停めて、その様子を眺めている夫がいる。
長男も次男ももう、外出にはついてこなくなってきた。
望むなら、三男も夫が子守してくれるから、今なら好きなだけ好きなお店で品物を探したり、眺めたり出来るようになった。

こんなに軽くなったのに、恨みがましく時々あのときの悲しい気持ちがフラッシュバックする。

大変な時期のお母さんがもっと笑顔になれる。軽くなれる。
お母さん大学でその気持ちがより強くなった。

3件のコメント

ちょっとしたひとことがいつまでも心に刺さってる・・・
私もあります。
はたから見たら大したことないひとことなのかもしれない、
けどその時の私にはひどく心に突き刺さった。

毎日いっぱいいっぱいで過ごしてると、
心はパンパンになった風船みたいになってて、
ふとしたことで割れてしまいそうなくらいに余裕が無い。

子育て支援って何なんだろう。
私ができることってなんだろう。
私もいつも考えてます。

とってもよく分かります!!!
今振り返れば、あれは気を遣ってくれての言葉だったんだ、大した意味ないと思えるのですが…
私も2歳差の三兄弟。とにかく毎日必死で余裕がなかった。
何気ない言葉に傷ついて涙して…しばらく引きずって自信をなくして…の繰り返しだったように思います。
子供達の成長とともに、そんなことはなくなったなぁーと薄さんの記事で実感できました。
いっぱいいろんな気持ちを乗り越えて、ここまできたんだー
よくがんばったねと自分を褒めてあげたくなりました。ありがとうございます。

初めまして!埼玉の山﨑です。ものすごく共感。もうはちきれんばかりの気持ちでいるところに
トドメを刺されたように思える一言。。その場でしゃがみ込みたい、今すぐ帰りたい、そんな
気持ちになりますよね。そしてそれは、言葉だけじゃなく、視線だったり。
そういうのって心に残りますよね。

お母さんも子育て初心者。子供が一人じゃなく、二人、三人だろうが、毎日が初めてで試行錯誤の
連続だと思います。薄さんのおっしゃるように、大変な時期のお母さんがもっと笑顔になれる、軽くなれる社会にしていきたいですね!

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ABOUT US
薄 祥子
三人の男の子のお母さん、物流会社の会社員、九州男児の夫の有能な妻(のつもり)、お母さん大学生、そして今年MJプロとなりました。他にも、育休後アドバイザーとして活動中。地区子供会取り纏め役も三期目。1日が24時間では足りない日々です。