お母さん大学は、“孤育て”をなくし、お母さんの笑顔をつなげています

次女とピアノ③

そんな誰も見てないかなと思いつつ、ひそかに楽しみにしてますと言ってくれる人もいて、再び登場。次女とピアノシリーズ。

前回のはこちら。
次女とピアノ①
次女とピアノ②

先日、次女がYou Tubeをタブレットで見ていた。
横から覗き込んだら、ハラミちゃんの動画を見ていて、最後にコンサート情報が載っているではありませんか。

えー、ハラミちゃんってストリートピアノやってるだけじゃなくて、コンサートまでするようになってたのー!?(って知ってる方からしたら当たり前なのかもしれないけど、そんな流行りの情報にはうといのです。)

で、よく見てみたら、大阪でクリスマスコンサートがあるというではないか~!

私は前から、子どもがYou Tubeを見てて、受け身なのがイヤで。
よく見るのが、同年代くらいのYou Tuberの子どもがおもちゃで遊んでたり、お出かけしてるものとか。自分が遊ぶのを楽しんでほしいー。
(って大人もそんなんなりがちだから、子どもは見てるのかもですが。)

音楽関係はよく見てて、それを見てから、自分もピアノを弾くとかしてて、それはいい影響もらってるみたいです。

それなら、タブレットで見て、電気を通して音を聴くんじゃなくて、本物を体験しに行こう!
「さあや、ハラミちゃんのコンサート行こうか」と言うと、次女はびっくり。
「何でコンサート連れてってとか言わんかったん?」とも聞く。
まあ、ふだん、貧乏性なお母さんだから、連れて行ってもらえるとも思わなかったんだろうな。

とは言え、気付いた時点でチケットを探すと、どこももうほとんど完売。
一応残っているところがあって、次女と母の分、予約できましたー。
後から知ったけど、私が予約できた夜の部は、午後の部が発売10分くらいで完売したから、追加で決まったとか。予約できただけでも良かった。

当日まで楽しみで楽しみで、日記にも「ハラミちゃんのコンサート行くんだー」と書いてました。

会場近くで夕食を食べてから、会場に向かう。
開場時間に少し遅れただけで、もう外まで溢れかえる人!
チケット持ってるのに、こんな並ぶのかーと思いつつ。

中に入ったら、とりあえず写真撮っとくでしょう。

ハラミちゃんに、弾いてほしい曲をリクエストする用紙があり、「これ何~?」と聞いてくる。
「アーティストっていうのは、歌手とか歌を歌ってるグループ」と説明するけど、次女はそんな流行りの曲はいまいち知らなくて、リクエストしたのがベートーベンの「トルコ行進曲」。発表会のために練習もしてるもんね。

こういう時リクエストできるように、流行りの曲も聞かせておいた方がいいのかなと思ったり。

席に着いたら、ステージには大きなクリスマスツリー。
(ここからは撮影禁止)

そういえば、次女は聞いて、全部の曲分かるかな?と思ったけど、知らない曲も当然あるわけで、それでも楽しんで聴いていました。
ディズニーは楽譜を買って練習してるので、聞き覚えが多いものが多い。

そしてリクエストの曲は……。
あんなに用紙が一杯あったのに、持って来られたのは小さな抽選箱。
用紙全てが入るのじゃなくて、箱に入れる段階でもうある程度選定されてるのね。
選ばれたのは5曲。
全て1階席からのリクエストでした。(うちは2階席。)

1曲はあとに取っておく曲だったらしくて、4曲でメドレーをすることに。
GReeeeNっていうのがあったから、「キセキ」と思ったら、「味方」という曲。
ハラミちゃん、「知らない」って言ってました。
ハラミちゃんでも知らない曲、あるんだ。

そして、あとでスマホスマホと言ってたら、スタッフの人が持って来て、その場で聴く。
マイクを当ててくれたので、会場のみんなも確認できる状態。
「サビはどこ?ここ?サビ長いね」と確認してから、ピアノに向かう。

そうしたら、さっき聴いた曲!
さっき聴いた曲になってるー!
本当に耳コピするんですね、その場でするんですね。天才かー!
耳コピできるとは知ってたけど、間のあたりにすると本当にすごい!

ハラミちゃんは音大時代まではクラッシック中心で演奏していて、習っていたピアノの先生も、ポップスを弾くと指使いとかの癖がつくから、流行りの曲は弾かせてもらえなかったそうです。でも、学校でみんなの知ってる曲を弾いたら、みんなが寄って来てくれた。流行りの曲は楽譜を持ってなかったから、耳コピで覚えたみたいです。(それをできるのがすごい!)そこがハラミちゃんの原点なんだろうな。クラッシックを聴きたいって小学生がいるって知ったら、それはそれで喜んでくれるかも。

次女は、知ってる曲が流れたら「○○やで」って言ったり、知らない曲には「これ何?」と言ったり。
手拍子もしてうれしそう。

今回、ハラミちゃんは「生おと」を聴いてもらいたかったと言う。
生おとってどういうことかと思ったら、スピーカーを通してない音ということらしい。
そう、本当その場で、実際に聞いて、実際に体験してほしかったのよー、母は。

いつもはライブをするけど、この日はコンサートと銘打って、半分はオーケストラでの演奏でした。
ハラミちゃん、いつもは観客の方を見て余裕で弾いてる印象だけど、「全然見れませんでした。ヘロヘロです」と言っていました。「いつもどれだけ自分が好き勝手に弾いてるか分かりました」と。決まったことをすることの難しさも言っていました。

素人からしたら、ハラミちゃん、うまいんだから1人で弾いても十分お客さんが楽しんでくれるんじゃないかと思いました。でも、そこにはハラミちゃんの思いがあったようです。
ハラミちゃんが音大にいた頃、周りの先輩、後輩、同級生がどんどんとオーケストラで演奏するという話を聞いて、いつか自分も憧れのステージに立てるのかなと思いつつ、会社員になり、オーケストラで演奏するという機会はなく今まで来たそう。

1人で十分主役級だから、今までそのスタイルだったんじゃなのかなと思ったりもしましたが、そこにはハラミちゃんの夢があったんですね。「月並みな言い方かもしれないけど、夢が叶いました」と言っていました。

知り合いでピアノの先生をしてる方が言っていたけど、ピアノの世界は1位じゃないといけない、2位以下だとプロでは生きていけない、という。私たちはハラミちゃんの今の有名になった姿しか知らないけど、ハラミちゃんも挫折があったようです。でも、You Tubeとか自分を発信する仕組みがあるからこそ、現代は個性があれば活躍できるんだろうな。

最後の方で、ハラミちゃんの曲に合わせて、手拍子をするのがあって、「これ、You Tubeで見たことある」と次女、ハラミちゃん情報を色々知ってる様子。
♪右手~左手~ クロスクロス~ とするのは、家に帰って来てからもやっていました。

ハラミちゃんが会場の一部を指して「お米さん」と言う。
何それ、ファンで追っかけしてたり有名なファンがいるのかなと思ってました。
あとで家帰ってから調べたら、「お米さん」ってハラミちゃんのファンのことらしい。
ハラミちゃんを支えるお米さんということ。
え、「お米さん」って私たちのことだったの。

そして、ハラミちゃんとお米さんが一体になるとハラミ丼になるらしい。
あの時、私たちは会場で、「ハラミ丼」になってたのね。
ちなみに女性のファンは「米娘(まいこ)さん」、子どものファンは「子米(こまい)ちゃん」と言うらしい。

次女が音楽が好きなのは知ってるので、学校でコンサートや合唱のチラシをもらって来たら、安いし「行く?」と聞いていました。そういう時次女は、「どっちでもいい~」ということが多かった。
私は「安いから」、「近いから」とか「とりあえず」で決めてしまうことが多くなりがちだったけど、次女は本当に行きたいもの行ってる時のうれしそうな様子は全然違いました。
子どもは正直だなあ。

とりあえずでなく、「楽しみ~!」「楽しい~!」と言えることにエネルギーを注ぐ方がいいってことを感じたコンサートでした。