お母さん大学は、“孤育て”をなくし、お母さんの笑顔をつなげています

郷愁香る、ほわほわのベーグル

YOKOHAMAさんぽ 【横浜版2020.1月号:BAGEL8744】

冷え込む朝、
白い息を吐きながら店に向かった。
人通りは少なく、
車の往来も激しくない場所に、行列があった。
開店と同時に続々と客が入店しレジに並ぶ。
中には赤ちゃんを抱っこしたお母さんの姿も。
この日のパンは1時間ほどで完売した。

たった一人で店を切り盛りするのは、
花好いずみさん。
学生時代にパン屋でアルバイトをしたことを機に独学で研究を重ね、
カフェでの販売を経て一昨年の12月に店を構えた。

私は無類のパン好きだ。
味も感触も好きだけど、何より香りが好きだ。
焼き立てのそれは人の心をほんわり包み込み、眠っていた記憶をも呼び覚ます。

子どもたちを寝かしつけた後、夜中にパンをつくっていた時期があった。
思い通りにいかない子育て…。
たねを思いきり何度も台に叩きつけてこね、
育児のイライラと一緒に型に入れて冷蔵庫へ。
それでスッキリ。
翌朝みんなで焼きたてのパンを頬張った、
もう二度と戻らない懐かしい日常…。

店にあるアンティークのミシンやテーブルは、
大阪の実家で、彼女の母が保管していたものたちだ。

食材として実家の庭で取れた甘夏や柚子を使うこともある。
「挫折して帰ったときにやさしく迎えてくれた、お母さんがいたから続けられた」。
母の愛に守られて、彼女は今日もベーグルを焼く。

 

BAGEL 8744(ベーグルハナヨシ)
横浜市西区戸部町5-194
OPEN 10:00 ー
売り切れ次第終了

(横浜版 2020.1月号)

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ABOUT US
植地宏美
お母さん大学横浜支局。 お母さん業界新聞横浜版編集長(2019.10〜2021.12)。 長女20歳、長男16歳、次男14歳。 お母さん大学をものすごく、楽しんでいます。 結果、 お母さんをものすごく、楽しんでいます。