お母さん大学は、“孤育て”をなくし、お母さんの笑顔をつなげています

ひよこのひーちゃんがつなぐ絆

磯子区民文化センター「杉田劇場」は、コロナの影響でイベント中止が相次ぐ中、
おうちにいながら楽しく見てもらえたらと、4月に公式インスタグラム発信を始めた。
2006年開催の第3回「ひよこコンサート」から起用されているキャラクター「ひよこのひーちゃん」が杉田の街を旅するという企画。
そもそも「ひよこコンサート」とは、主に未就園児とその家族を対象にした小さなコンサート。
0歳の赤ちゃんも気軽に参加できるのが特徴だ。

インスタグラムも、最初は手探りで。
だが次第にSNSを利用するお母さんたちから、
「ひよこがかわいい」「知っている店が出るのが楽しみ」「早く劇場に 遊びに行きたい」などの声が届くように。
「ひよこコンサート」にはあまり縁のない、大きい子のお母さんや独身者にも見てもらえたのは意外だった。

「ひーちゃん」のイラストを描いているのが、デザイナーで絵本作家のヤナキヒロシさん。
ひよこのひーちゃんとともに、ヤナキさんもまた杉田劇場に欠かせない存在なのだ。

お姉さんの影響で美術の道に進んだヤナキさん。武蔵野美術大学を卒業後、デザイナーになったが、仕事をする上で常に意識していることがある。
それは、 デザインで大切なものは、自分の中にあるのではなく、相手や企画の中にあるのだということ。

きっかけは、学生時代の恩師の言葉だった。
「デザインとは方法に過ぎない。『2日間子ども40人対象のイベントを企画せよ』というのもデザインだ」。

インスタグラムはこれまでにない試みだった。だがコロナ禍の中で、杉田劇場にできることはないか、と考えた中で生まれた企画。
自分が描くことで地域の人々、子どもやお母さんたちのためになるのならと、喜んで参加した。
「ひよこのひーちゃんが絵本になっらいいな!」劇場スタッフの言葉に照れながらもうなずくやさしい笑顔。
ひーちゃんが愛され、求め続けられる理由が少しわかった気がした。

(お母さん業界新聞横浜版7月号 Mama Smile Link より デザイナー/絵本作家 ヤナキヒロシさん)

(取材協力)
横浜市磯子区民センター
杉田劇場
〒235-0033
神奈川県横浜市磯子区杉田1-1-1
らびすた新杉田4階

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ABOUT US
植地宏美
お母さん大学横浜支局。 お母さん業界新聞横浜版編集長(2019.10〜2021.12)。 長女21歳、長男17歳、次男15歳。 お母さん大学をものすごく、楽しんでいます。 結果、 お母さんをものすごく、楽しんでいます。