9月 1日火曜日: 英語名人・紘道館館長 松本道弘さん
カテゴリ: General
投稿者: 編集部

「お母ちゃん、今日モリノというカッコいい校長先生に英語を教えてもらって、やっと英文法がわかった。今日から英語を始める!」と、中学3年生の私が、母に約束した。
桜塚高校の盛野精一校長が、臨時に英語の授業を担当された。当時、私は英語の落ちこぼれ学童だった。嘘ではない。
近著の『松本道弘のサムライ英語学習法』(たちばな出版)では、当時の成績表を発表した。なんと31点! 間違いなく落ちこぼれである。
その劣等生の私に英語の火をつけたのが、この今は亡き盛野校長であった。一瞬の出会いが、人の人生航路を変えることもある。
大学生になり、少しは英語が話せるようになった。ある日突然に、明治生まれの亡き母が私に話しかける。「中学生のときの盛野先生に会いに行こうか。もう引退して、隣の豊中に住んではる。あの日のミッチャン(私)の興奮ぶりは、今でも忘れられへんのや」と。母にまで火をつけてしまっていたのである。
一瞬に情熱を傾ける。師と弟とは何か磁力の法則がありそうだ。
今も教壇に立つときにふと思う。
わずか一度の授業で私を変えた盛野校長、そして常に私を陰で支え続けてくれた母の存在の大きさを。
(まつもと みちひろ)プロフィール
1940年大阪生まれ。関西学院大学卒業。日商岩井に勤務する間に、海外渡航の経験なしに独力で英語を磨く。その後、西山千氏(アポロ月面着陸時に、日本で初めて英日同時通訳)に師事し、その推挙でアメリカ大使館の同時通訳者となり、後にNHKテレビ上級英語講座の講師を勤める。日本にディベートを広めたことでも知られる。(ディベート教育暦 約40年)
現在、紘道館館長、国際ディベート学会会長。提唱する英語道に基づいたICEEコミュニケーション検定試験を年1回主宰。英語と英語教育、日本文化に関して130冊を越える著作がある。
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