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劇的に変わる子どもたち

今、全国各地で自然の中での幼児教育をする人たちが増えていて、とても良いことだと思います。では、自然の中で幼児が活動すると、いったい何が起こるのでしょう。

たとえば4月に入園した3歳の子どもが、5か月後には3時間も山道を歩いて山頂へ向かいます。これは、体力が付いたのではなく、気持ちが前向きになったから。自分はできる、自分でやるといった意志が明確になったために起こること。このように、体力や身体的な影響はもちろん、心の成長がとても大きいのです。

「森のようちえん」では異年齢の子どもたちが共に学ぶため、小さい子は大きい子の行動をお手本とし、「自分でやる」という意識がどんどん前に出てきます。そして大人は、子どもがやることをまるごとあたたかく受け止めています。

自然はそれ自体、人の力などはるかに及ばない素晴らしいものですが、それを輝かせるか色あせたものにするかは、仲介者として関わる人間の感性によります。つまり子どもを自然の世界に誘う良き案内人になるかならないかは、大人の問題です。

前向きで自立した動きはどんどん磨かれ、それは、子どもが「劇的に変わる」と表現したくなる変化です。



(うちだ・こういち)プロフィール  
標高1000mの信州飯綱高原のネイチャーセンター&冒険あそびの森を拠点に、幼児・青少年の自然体験教育活動を展開している。1983年開設の子どもの森幼稚園を基に学校法人いいづな学園こどもの森幼稚園、グリーン・ヒルズ小学校を設立。現在は自然体験教育、子育てや親子関係についての講演活動、幼児の自然体験の推進を目的に森のようちえんの普及活動を進めている。